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2007年11月16日 (金)

様子見

棚卸資産には製品、商品、半製品、仕掛品、原材料などが含まれます。この中で特に重要なのがすでに販売できる状態にある製品、商品です。企業はこれらを外部に販売することで、それまで使った資金を回収できます。棚卸資産が急増している企業は売り上げが鈍っていることも多く、最悪のケースでは資金繰り悪化で倒産に至ることさえあります。棚卸資産は企業分析の際に、欠かせないデータの一つです。ランキング上位は売り上げなどの企業規模とほぼ比例しています。そうした中で売上高1360億円と中堅規模ながら13位(7386億円)に入っているのが不動産投資ファンド運用大手のダヴィンチです。
 決算短信で貸借対照表を確認すると同社の棚卸資産は「信託販売用不動産」であることがわかります。総資産8783億円に対する比率は84%にもなり、資産の多くを不動産が占めています。『会社四季報』の特色欄には「ファンド手数料が収益源だが、見掛け上は不動産売却が柱に」とあります。不動産業なら販売用不動産などで棚卸資産は他の業界より多くなるのが普通ですから、84 %という数字も一概に高いとはいえません。
 しかし、棚卸資産の残高水準をみる棚卸資産回転率(売上高÷棚卸資産)は0.18回と連結ベースでは全上場企業最低の数字です。単純な比較はむずかしいですが、「最低」という事実には注意が必要かもしれません。棚卸資産は業種や規模によって適正な水準は異なります。実額をみるだけでなく、棚卸資産回転率などの指標をあわせて確認することも大切です

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